雨声

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梅雨の寒さを水に見てミョウガがかたちになった
本当は
傘を開いていないと身体が居場所を求めて浮かんでしまう
生活しない日が欲しいと声質は放熱のかたちをとるばかりだ
空の方が広いから
上昇気流になる
さがさないでください

水に映るものばかり好きになってきたから音楽を愛せない
地球も反射するんだろうか月のようなほのあかるさで
そう思考したことも忘れて過去が今より遅延するそして沈む
今を瞬間にした雷はもう永遠に加わった
小数点、以下、
天気予報があたらない
さがさないでください
ここにいてください

『 雨声 』
   〔 ココア共和国 2020.8月号 佳作 〕