エッセイ

『 Aalto Candle Holder 』|うれしい雑貨

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(過去記事をお試し投稿)

持っていないものへの物欲を書き留めています。
欲しいものを欲しいまま、憧れを憧れのまま。いつかいつかと言い続ける文章です。
(商品レビューではありません。)

iittala の
『 Aalto Candle Holder 』(※)

廃番…

をつけました。

私がいつから欲しいものとしてこちらを記憶していたか、もう覚えていないんですが…、なんとけっこう前に

廃番になってました!

悲しい…哀しい……かなしい……

次の記事はこれにしよーって、ぱっと思い浮かんでこのキャンドルホルダーに決めて、検索してみたんです…

そうしたら、どのショップも販売していなくて。

「え?輸入されなくなっちゃった?」って思ったら、つくるのやめちゃったんですね……。廃番です。

またひとつ、憧れが伝説になってしまった……。

どうして。こんなにきれいなのになんで作るのやめちゃうの。

大人の事情なんでしょうか。廃番になるなんて想像していなかったから、今の今までチェックしていませんでした。無念…。

欲しいものは欲しいと思ったときに買っておくもんですね…。

思い立ったが吉日です。いつでも買えるような自分になっておかねばなりませんね。

でもやっぱり憧れは止まぬものなので、このキャンドルホルダーについて、記事は書いておこうと思います。

いつか復刻することを願いつつ。

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鏡の迷路

iittala のガラス製品は全体的にそうだけど、ガラスがつるんとしていてとてもきれいです。

特にキャンドルホルダーだと、つるんとしたガラスの内壁が鏡面のように火の像を映します。

このキャンドルホルダーだとさらに、合わせ鏡のような、鏡の迷路のような映り方をするそうです。

複雑に曲がりくねったガラスの壁面に、火がたくさん映ります。

( ↑ 人様のブログ記事ですが、火をつけた姿が本当にきれい。これ持ってるの、羨ましいですね…。)

ぼんやり眺めたい。

それがガラスの輝きなのか火の反射なのかわからなくて、でもなんだか光っていることだけは分かって、思考ばかりだった脳がいい具合に休めそう。

キャンドルホルダーの光り具合と形が相まって、ガラスがとろっとしたきれいな液体に見えてくる…。

火は 1/f ゆらぎ?とかって言うし。とても癒されそう。

夜景

内側に反射した光もきれいだけど、アアルトキャンドルホルダーは外側に透過した光も美しい。

光が複雑なカーブのガラスを通って、放射状に広がります。

これが実物だったら光がゆらゆらしているはずだから、絶対に豊かな無の時間を過ごせているはずなんですよ…!

もうずーーっと火を眺めていられる上質な無の時間!家時間の充実!

サンドという色のキャンドルホルダーで火をつけたところを見かけたことがあるのですが、見ていると、ガラスの上半分の反射の仕方がなんだかヴェネツィアの夜景を連想させました。

雨のサンマルコ広場の夜景

〔 ヴェネツィアは雨もまた美しい… 〕

本当にこんな感じでした。

もう何年前になるのかわからない雨のサンマルコ広場。

キャンドルをつけて街を思い出すことってあるんですね。感動。

外に出にくく旅行にも行きにくい、今こそ、必要なものだと思います…(泣)

湖・オーロラ・白樺の株

このアアルトキャンドルホルダーは、フィンランドの建築家 アルヴァ・アアルトによって発表されたベース(花器)をもとにつくられました。

アアルトベースは1937年のパリ万博にも出品されていて、MoMA(ニューヨーク近代美術館)のコレクションにもなっている逸品です。

キャンドルホルダーにデザインしなおしたのは、ペンタゴンデザインという北欧のデザインスタジオ。

ちゃんとキャンドルを置くくぼみがあって、キャンドルが偏った位置にズレてしまわないようになっています。

北欧のデザインは全体的に、見た目の美しさと実用性を兼ね備えているからすごい。



アルヴァ・アアルトは、有機的なフォルム・素材・光の組み合わせが得意なひとだったようです。

「有機的」ってよく聞くけど、私はまだインテリアにおける「有機的」が、感覚としていまいちピンときていません…。

でも、点火されたキャンドルホルダーの画像を見ると、ただ謎の形だったガラスが隅々まで生かされているのが分かります。

なんなら周辺空間まで生かす強度がある気がします。フォルム・素材・光の組み合わせ、たしかにすごいなって思いました。

上から見ると、個性的な形をしているのがよくわかります。

原型のアアルトベースの着想は、フィンランドの湖とも、オーロラとも、白樺の木の切り株とも言われています。

(「有機的なフォルム」っていうのは、自然っぽい形ってことなのかな?ちょっとまだインテリアを見て「これは有機的な形だね」って言えるほど理解できている自信がないです。いつか花輪くんの口調で言いたい。)

リトル・マーメイド

モチーフが湖と知ってから火がともされた画像をみたら、まったく関係ないですが、ディズニー映画「リトル・マーメイド」の歌が頭の中で流れました。

正直に言うと流れたのは日本語バージョンでしたが、かっこいいので原曲の歌詞を載せます。

♫ What’s a fire, and why does it, what’s the world, burn ~

  なぜ火は燃えるの?教えて~

『 Part of Your World 』より

本当に水の中でも火をつけられるなら、こんなふうに見えるんじゃないかなって、点火されたアアルトキャンドルホルダーの画像を見て思いました。

なんだろう、一瞬広い世界が見えちゃうキャンドルホルダーなのかな。笑

欲しいよ。

キャンドルをつけるなら、広いスペースを確保しなければなりません。

ほいっと置きっぱなしだった雑誌は片付けないとね。火災防止運動です。

キャンドルって冬のイメージがあるけど、私は案外、春と秋がキャンドル日和だと思っています。

窓を開けても快適だから。

一酸化炭素中毒防止運動です。

このキャンドルホルダーが生まれた北欧では日常的にキャンドルを灯す習慣がありますが、その分火災も多いそうです。乾燥しているし、木も多いし。

日本も冬は乾燥するし、木も多いから、キャンドルに癒されてうっかり寝ないように気をつけようと思います。笑

それにしても「日常的にキャンドルを灯す習慣」っていいな。その習慣欲しい。

たぶんアアルトキャンドルホルダーを持っていたら、日常的にずーーっと見ていられると思います。



私は今回ヴィンテージショップを即フォローしましたが、仮にヴィンテージを手に入れたとしても、うっかり割ってしまうのが怖くて怖くて怖いので、使用頻度がとても下がると思います。

やっぱり復刻してほしいです。
復刻してください。
復刻してくれえ……

Aalto Candle Holder
アアルト キャンドルホルダー

設計者
Alvar Aalto アルヴァ・アアルト
PENTAGON DESIGN ペンタゴンデザイン

ブランド
iittala イッタラ